(1) 設立理念

癌の内科的治療に関する学理の研究をもって人類福祉に貢献することを目的として本研究分野は1969年に設立された。（当初、前身の抗酸菌病研究所臨床癌化学療法研究部門として設立された。）

(2) スタッフ

医学系研究科に所属するスタッフは、教授1名、准教授2名（病院、研究所兼務）、助教1名。研究所に所属するスタッフは、助手1名（病院兼務）、東北大学病院に所属するスタッフとして講師1名、助教5名（うち1名は共同研究部門所属）、医員1名から構成される。

(3) 研究分野

当分野は、難治癌の制御を目指したがんの薬物療法開発や分子診断・分子治療の技術の開発を研究テーマに、そのシーズ探索のための基礎研究や、医療へ応用に向けた臨床研究に取り組んでいる。すなわち、基礎研究の成果を臨床試験に展開し、また臨床で明らかになった問題点（クリニカル・クエスチョン）を基礎研究で検討する従来からの基本路線を継承し、さらに、網羅的分子解析の統合解析やAI解析など、常に新しい研究手法を取り入れて新しい医療を開発する戦略を基本とする。診療科である東北大学病院腫瘍内科はその実践の場であり、常時、多くの進行がん患者のがん薬物療法を中心とする内科的治療に取り組んでいる。また、学内外の他の研究機関、診療科や企業との共同で、新しい分子診断法や治療法の実用化とその普及に取り組んでいる。